西川(その5)2008/04/20 18:40

大河の名残
ここで大河の名残の一つを紹介したい。
写真右側の道路は昔の堤防で、左側の住宅の後ろに現在の堤防があり、川が流れている。
右側の道路の路肩には篠竹が一列に生えていて、その後ろに昔からの民家がある。この篠竹は今で言う「水害防備林」の役目を果たしていた。
洪水で溢水したとしても篠竹で流速が落ちるとともに土砂を置いていく。このために住宅に大きな被害が生じることもない。それに加えて、篠竹の根が張ることにより、堤防が欠けることも防いでいる。
このように堤防の堤内地側に篠竹などが生い茂っている例は越後平野の随所に見られる。信濃川や中之口川でも堤防道路を走っていると至る所にある。
昔の人たちはこうして、地域のことは地域自らで守ってきた。現代のような河川改修が行われる前は当たり前に行われていた知恵であり、水防技術であった。

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