濁流が市街地を襲う 晒川2011/08/06 18:00

晒川は十日町市の市街地を流れる信濃川水系の小河川だ。
小河川と言っても、その上流にダムが計画されている。
小規模貯水池で治水目的の他に、克雪用水があり、流雪溝用水を供給する計画だ。今年の冬も大雪だったが、ここ十日町は豪雪で知られ、毎年2月中旬には雪祭りが開催される。十日町駅から雪祭りの会場に行く際には、この川に架かる橋を渡る。
しかし、このダムは本体未着工ということで、先に紹介した常浪川ダムと同様にダム検証が行われた。新潟県で実施されたダム検証委員会では7月28日に提言が出され、常浪川ダムとこの晒川ダムは中止とされた。しかし、その前日の27日から30日に掛けて、新潟県では豪雨となり、県内各地で洪水となった。
常浪川では溢水までは至らなかったが、水位の高い状態が続き、内水被害が発生した。
ここ晒川では、29日夕方に時間120mmの豪雨となり、上流域で山腹崩壊と河岸浸食があり、市街地部の勾配が緩くなる地点で大量の土砂と流木を置いていき、更には市街地にも土砂と濁流が流れ出した。
晒川沿いの住宅や店舗では1メートル以上の浸水となった。
晒川最下流部
晒川の土砂撤去作業
それから1週間が経ち、河道に溜まった土砂や流木の撤去作業は進んでいたが、住宅の中の土砂撤去は進んでおらず、今日も多くのボランティアが作業していた。
こうした被害を受け、地域住民からはダム中止に対して異論も出始めている。
新潟県ではダム検証委員会を再度開催することを決めたようだ。

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